2005/12/28(水)
冬期受験講習会
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今年も音大の冬期受験講習会が終了しました。 昨年は5日間で46回のレッスンをして、短期間にしたレッスン回数としては自己新記録を樹立しましたが、今年は4日間で48回のレッスン。 自己新記録更新です。
去年は、ここでこんなことを書いています。 「受験生の皆さんはこれからが大変でしょうけど、本番ではコンディションを整えて悔いのない演奏をしていただきたい。一つ申し上げたいのは、『音楽が好きだという気持ちを枯らさないで』ということです。エチュードやスケールを一生懸命練習するのは当然のことなのですが、そのことだけをしていると、往々にしてつまらない細部のことのみに気持ちをとらわれて、苦しげな演奏になってしまうのです。自分が好きなメロディー(クラシックじゃなくても良い)を、ウォーミングアップのときに伸び伸びと吹いてみるだけでも、心が潤うのではないかな。その気持ちのまま、エチュードの中の易しいところを吹いてみると、案外楽しくなるかもしれません。」
そういうわけで、今年はレッスンの一部に、マイナスワンのCDを用いて、ポップス風の楽しいメロディーを初見で吹いてみるということを取り入れました。 厳しかるべき受験講習会のレッスン室に、楽しげなカラオケの音が響くというのはやや違和感があるような気がしましたが。
受験生の皆さんは、中学や高校のときに吹奏楽でサックスに出会い、この楽器がとても好きになり、それが高じて専門の道に進もうと決意した人が多いと思います。 そのために、個人レッスンについて、スケールやエチュードを一生懸命勉強する必要があります。 まじめな人ほど、スケールやエチュードをわき目も振らず練習します。 でも、それだけだと音楽が痩せてきはしないかと心配なのです。 ブラスバンドでの集団演奏と、エチュードをコツコツさらうことの中間に、「自分の好きな曲を好きなように吹いてみる」という経験を豊富に持つことがあると、音楽をする心に潤いが保たれるのではないかと思っています。 マイナスワンのCDは、その役割を果せるかもしれません。 もちろん、そればっかりじゃいけませんが。
今回使用したのは、 Jerome NAULAIS : SAXO TONIC Vol.1 for alto saxophone and CD accompaniment (piano, bass guitar, battery and percussion) Billaudot
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